氷下魚

短編小説の種。

年に数回、出張があります。国内、海外、行く先はその時々によって違いますが。出張は短編小説を書くにあたって、ネタの宝庫。東京での日常生活では中々体験できないもの、見ることのできないものを目の当たりにする訳で。題材がそれだけ...

タニタ

ポケットノベル「愛の重さ」~(株)タニタ~

企業をモチーフとした超短編の第二弾です。今回は健康機器メーカーのタニタさんをイメージして書いてみました。「計る」ことに妻を忘れて執着する男の話です。タニタと言えば、最近は「タニタ食堂」。この前、丸の内にある地下の店にラン...

自分以外の「誰か」のために。

これまでは文芸系の新人賞やweb小説サイトへの投稿がメインだったけれど…。これまでは自分が書きたいものをひたすら書いてきたわけだけど…。ここらで少し目線を変えてみようかと。誰かのために、何かのために、書いてみようって。一...

久しぶりの、バクスター。

昨日、都心に出掛ける機会があり、座って電車に乗れたので、ちょっと読書の時間がとれました。実に久しぶりの読書でした。ここのところ、朝もまともに起きられず、ずっとPC脇に積まれて塩漬けされていたチャールズ・バクスター「見知ら...

a happy man

英訳された短編小説「幸福の男」。

現在、自身の書いた小説が一つだけ、海外で「有料版」として販売されているものがあります。これは拙著「幸福の男」の英訳版の電子書籍。販売元はライターと翻訳家をマッチングして日本の著作物を世界に発信していこう、というベンチャー...

ドガ「アイロンをかける女性」

「アイロンがけ」。

 僕は週末、「アイロンがけ」をしている。こう言うと、恐妻家よろしく無理やりさせられてる感じがしますが決してそうではなく、自ら率先して「やらせてくれ」というくらい、楽しみにしています。ほとんど自分自身のワイシャツがメインで...

頑張れ!「本屋」さん

最近、「電子書籍で僕の小説は読めますよ」というと、「リアルな本は出してないのか?」と言われる。いや、リアルな本を出せるのは、普通はプロの作家であって、素人作家の本がリアル書店で並んだり、amazonで販売されるということ...

鉄平とリャド。

PCの前の壁に、笹倉鉄平のカレンダーがかけてある。6月は、鉄平の絵の中でも数少ないモノトーン調の「雨のポルトフィーノ」。ちょうど梅雨時の今にぴったりの絵。思い起こせば、バブル最盛期の頃、学生アルバイトの分際で、80万円く...

スマホ普及はありがたい。

スマホやタブレットPCがどんどん廉価になり若い人からシニア層まで急速に普及しているようだ。携帯電話でパケット代気にしながらメールしたりネットしたり…ということではなく、小さなパソコンを持ち歩いて繋ぎ放題でネットサーフィン...

広いインターネットの中で

多忙な「同時代人」という読者。

『超多忙な「現代」を生きる同時代人に、ささやかな「息抜き」と「癒し」の場を提供すること』という“使命”に基づいて、僕が小説を書いていくとします。では、どのような小説を書けばいいのでしょうか。内容は「息抜き」「癒し」を提供...

読書する女性

「物書き」としての僕の使命。

物書きとしての“使命”の話の続きです。こんな僕でも、次作を楽しみに待っていてくれる人がいます。「仕事に家庭に大変だとは思いますが、執筆頑張って下さい」感想でいただくこの一言が、今の僕にとっては何よりの励ましになります。少...

文系と理系

年頭において、思うこと。

年の始めというのは、毎年思うことがいろいろありますよね。“不惑の40歳”というからには、ある程度「小説を書く」ということに対して腰を据えなければいけない、というよりも“腹を括る”というべきでしょうか。僕は20を過ぎたあた...

影響を受けた作家は誰?

たまに聞かれることがあります。でも正直、自分の小説が一体誰の影響を受けているのか、自分でも分からない、というのが正直な感想です。これまでに読んだあらゆる書物、あらゆる物語に影響を受けている、ということもできるでしょうし、...

WEB小説

ツイッターは自己鍛錬。

ツイッター を初めて数カ月たちましたが、これは、なかなか面白いですね。「140文字」という文字制限の中で、どのような言葉を、どのようなタイミングで、どのような人に向かって呟くかを考えることが、です。「ツイッターなんだから...

恩師

読後感想、というもの。

読後感想、というのを時々いただきます。自分の小説がどのように読まれているか、こちらの思いや狙いがきちんと伝わっているか、いや、単純に面白かったかつまらなかったか、読んでいたたいた方から、一言でも反応をもらえるのは大変あり...

完璧な文章。

次の小説を書くにあたっての、最大のモチベーションとは何か。それは、前作への後悔。不満。不完全さ。もちろん、「完璧な文章」というものがこの世の中に存在するかどうか、僕には分からない。でも、もし万が一、「完璧なる文章」なんて...

「活字に触れる」ということ。

もっと「活字に触れなさい」と人は言う。その入り口として、まずは新聞を読め、と。僕に言わせれば、新聞は基本的に活字ではない。現実に起きた様々な「事象」に関する情報を、読者に正確に伝えることを主眼とした一メディアである。(最...

短編のニーズ。

最近の出版社系の文学賞は中長編が多いので応募しづらい。これってやっぱり「出版」することが前提だから、ということなのだろうか。それとも、主催者側の労力の問題で、「応募者数」自体を絞り込みたいということがあるのだろうか。いず...