ホラー短編集「春禍秋冬」(kdp名鑑編)刊行!

告知済みのホラー短編集が遂に発売開始されました。
本日(16日)より、限定○○名様のみ無料キャンペーンもあるようなので、是非お早めにDLを。

春禍秋冬~kdp名鑑ホラーアンソロジー~ [Kindle版]

思えば、それは今回の共著の一人、夏居暑さんからの1通のメールから始まりました。
「季節をテーマにしたホラーアンソロジーの企画に、是非高橋さんにも参加いただきたい!」

夏居さんとは、ツイッターでの相互フォローの関係はありましたが、それまできちんと話をしたことはありませんし、本も読んだことはありませんでした。

しかしそのメールには、今回の企画の主旨(ウェブ小説を発表している個人作家にプラットフォームを無償提供いただいている運営者への感謝と還元)、なぜホラー小説集なのか、なぜその企画に自分なのか、今回一緒に参加する、月狂四郎さん、丸木戸サキさんからも是非参加して欲しいという熱烈な声がある等々、それはとても熱く長く、そして実に真摯で丁重なメールでした。(小説に目も通していないのが明らかなウェブ出版社の営業メールはちょくちょく来ますが、ここまで僕自身を評価していただき、熱望されるメールはもらったことありませんでした……)

これまで、僕は一人で小説を書き、一人で宣伝広告を行い、一人で読者の皆様と会話をしてきました。同じ書き手の方々と交わることは余りありませんでした。同人誌的な繋がりやグループは禁忌さえしてきました。小説のジャンルや方向性から親和性を感じることがありませんでしたし、むしろそうしたものからは遠ざかろうとさえしていました。

しかし、今回は違いました。久しぶりに心がワクワクしました。どんなものになるのか想像はつきませんが、きっとこのメンバーとなら、うまくやれるのではないか、と直感的に思いました。

もちろん不安もありました。それは「ホラー」というジャンルを意識的に書いたことはなかったからです。ホラーというと、僕の中ではいわゆる「スプラッターホラー」のような、残忍残酷な猟奇殺人、または幽霊的恐怖を書くものだとという先入観がありました。

けれども、夏居さんからはそうしたホラーは自分が引き受けるからと。もっと広義にとらえてもらって構わないと。また丸木戸さんからも、拙著「スカート」の不穏な読後感はまるでホラーそのものではないか、という感想をいただき、なるほど、そういうことなら、と今回チャレンジしてみることにしました。

そんな経緯で始まった自身初のホラー(を意識した)小説、リライトもかなり入念に行いましたので、思い入れもあります。(ほとんど当初の原型を留めていないくらい、書き変えました)

また、今回僕以外、特に優れた個性的な作家さんが集まっているアンソロジーとなっています。活動しているフィールドも違うし、日頃扱っているテーマや文体も違うし、読者層も皆さんそれぞれ違うかと思いますが、一つの目的やテーマを共有すると、なるほど、一人で書いたものをまとめる短編集とはまた違った化学変化が生まれ、全体としての印象もインパクトも予想もつかないシナジーを生むのだな、ということが分かりました。実際に読んでいただければ、一読瞭然かと思います。

更に更に、マルチに活躍されているイラストレーターの折羽ル子さんにそれぞれの小説イメージをとりいれていただき、とても素敵で怖い怖い表紙を書いていただきました。「ピンクの靴下」を表紙にしているような僕のセンスとはまるで天地の差です。(自身の内容が、完全に表紙負けしてるんじゃないか、と正直なところは(-_-;))

ということで、初めてづくしの取り組みでしたが、取りまとめ役の夏居さんを始め、月狂さん、丸木戸さん、サイト運営者「KDP名鑑」の澄能夏水さんのお蔭で、自身とても貴重な経験をさせていただきました。この場を借りまして御礼申し上げます。
そしてまた、この小説集が少しでも多くの方の目に触れ、読者の皆様から叱咤激励、毀誉褒貶をいただき、それぞれの執筆活動の糧にできたらいいのかな、と思っています。
では、また。

●今回のアンソロジーに関する皆様の想いが綴られています。ご覧ください。

夏居暑さん 『サーカスとソーダ水
月狂四郎さん 『ペンと拳で戦う男の世迷言
丸木戸サキさん 『徒競走†殻無蝸牛
折羽ル子さん 『折羽ル子のケモノノノベルズ』(表紙)

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