長編小説より、短編小説。

素人小説家というものは、実にたくさんいて、ホームページやブログでオリジナル小説をアップしているサイトはあまた存在しています。
ジャンルも実に様々で、純文学から官能小説まで、中にはイラストや動画をふんだんにからめたハイレベルのものまであったりします。素人小説家の集う、とあるSNSに参加していますが、その登録者数は、なんと万単位!

ブログスタイルで小説を読ませるブクログのパブーというサイトでは、一番最初に自作を登録した時はまだ7,000冊くらいの登録でしたが、この3カ月くらいの間に10,000冊を超えました。とにかく夥しい数の小説がネットには存在し、いくら新作をアップしても、あっという間に他の多くの小説の塊りの中に埋もれることになります。

ですから、たくさんの人の目に触れるためには、サイトやブログのSEOに多大な時間を費やす必要があり、手間暇、場合によってはお金をかける必要さえあって、なかなか仕事で日中はほとんどサイト更新できない身分としては、こうした作業はとてもしんどいものがあります。
そのような状況ですから、本当に自分の小説を読んでほしい人、また気に入ってもらえる人と巡り合える確率というのは一層厳しく、難しくなってきます。

確かに、何の実績もない素人の書いたものを、しかも原稿用紙100枚近くのものを最後まで読んでいただく、というのは普通に考えれば並大抵のことではありません。逆の立場を考えればすぐに分かることですよね。

僕は書くことに精一杯で、なかなか他の方の小説を読む時間がない、というのが現実です。(本当はいつも感想をいただいている方の書かれた小説を読むというのは礼儀として当然のことだと思うのですが今は全くできてません。本当に申し訳なく思っています……)

ということは、きっと僕が「読んでほしい」と思っている方々は、昼間働いている方々であり、夜は家族と一緒にいる方々であり、とても小説なんて読んでる暇ない、という方々に、読んでほしいなんて思ってるわけであり。プロでさえなかなか読まれない小説を素人がやろうとするわけですから、至難の業ですよね。

ある調査によると、首都圏サラリーマンの平均通勤時間は1時間くらいだそうです。当然それは徒歩やバスや電車など全てを含んだ時間だと思いますので、おそらく、携帯でゆっくり字面を追うことのできる時間はそのうち30分あるかないかくらいじゃないでしょうか。

だとすると、例えば通勤するサラリーマンに読んでもらえる小説、と考えますと、読みづらくなく、重すぎず、そのくらいの時間でさくっと読み終えられるくらいのボリューム、ということになるでしょうか。

そうなると、原稿用紙100枚という分量ではなく、30枚以下くらいの短編の方がいいのかな、ということを考えるわけです。

もともと最初から完成時のボリュームを決めて書き始めるタイプではありませんので、その通りにいくかどうかは神のみぞ知るということですが、少なくとも「もう少し短めの小説を数多く仕上げていく」という方が、「WEB小説家」として生きながらえていくには必要なことなのではないか、と最近思っています。(長編より短編を書く方が難しい、という方もおりますが)

これも近い未来の夢ですが、10~20くらいの短編だけを集めた小説集、というのも書いてみたいなと。それだけのアイデアと書く気力があれば、の話ですが。

一週間くらい、飲み食いする以外全て小説を書く時間に充てることができたら、どんなに素敵なことだろう、とありえもしない妄想にもんもんとする今日この頃でした。

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