文体を変える難しさ。

優れた小説や良い文章に遭遇すると、自身の文体や作風もがらっと変えてみたい、と思う時があります。

短編小説を数多く書いていると、発想がマンネリ化しやすいし、常に新しいスパイスを開拓していくのは非常に骨が折れます。

それでも読者の方に「飽きられない」ようにするためには、常に今までとは違う驚きや発見がなければ駄目なわけで、文体を変化させることはその中でも大きな要素を占めることになるでしょう。

経験則から言うと、作家の個々の文体というのは、それまで読んだ様々な読書体験や執筆経験の影響を受けて今の形があるわけで、書き手として何年も書き続けてきた「実証成果」でもあり、別な言い方をすると、「止めることのできない『癖』みたいなもの」なのではないでしょうか。

従って、自分の文体を変える、というのは「癖を止める」くらいの、もっと極端に言えば「人格を変える」くらいインパクトのある、大変難しく時間のかかる作業でもあります。

ですので、いきなり大きく変えようとするのは、いずれ無理が出るし続かない。小さく変化させることを、少しずつ続けることが大事であり、それを意識的に行っていくことが、飽きられないための隠し味であり、自身の文章をより豊かにしていく秘訣なのではないかと思います。

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