多忙な「同時代人」という読者。

『超多忙な「現代」を生きる同時代人に、ささやかな「息抜き」と「癒し」の場を提供すること』という“使命”に基づいて、僕が小説を書いていくとします。
では、どのような小説を書けばいいのでしょうか。

内容は「息抜き」「癒し」を提供することでありますから、様々な内容、ジャンルがあってしかるべきだですが、ここでポイントなのは「超多忙」と「ささやか」というキーワードです。

今、僕が想定している読者たる「同時代人」が、一日の中で、実際「読書」にあてることのできる時間がどれほどあるのでしょうか。

例えば「僕自身」についていえば、朝起きてブログや小説書いて一定の時間になったら支度して会社に行って遅くまで仕事して帰ってきて風呂入って食事して酒飲んだらもう深夜なので寝ますよね。ほぼ、趣味などに勤しむ「自由時間」のようなものはありません。

通勤時間も市内に会社があるためほとんどかかりませんから、あるとすれば、今小説を書いている、この早朝くらいです。休日も、日頃家のことをしない分、家事をしたり、妻と自分のお互いの実家を行き来したり、買い物や家族との時間に費やします。

家庭を持つ女性はどうでしょう。
早朝起きて子供と旦那の弁当作って掃除洗濯して、パートに出かけ、帰ってきてすぐ幼稚園の送り迎えに習い事、そして夜の炊事に片付け、休日は子供の部活に学校行事…。

まあ、とにかく皆さん、矢鱈に忙しい。そういう方々に、もし僕の小説を読んで頂ける機会があるとすれば、いや読んで欲しいと願えば、僕はどういう小説をどういう形で提供しなくてはいけないのでしょうか。

ここで僕は、ある方向性、戦略を持つ必要性に迫られるわけです。
ただ気ままに漫然と小説を書いていてはいけない、ということに。

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