着想の技術4~正しいボリューム~

昨日の続き。
やみくもなネタの挿入は、元小説をだめにする、と。
それをよくやっちゃうのが、「新人賞」の原稿用紙の枚数制限です。
「30枚以内」とか「100枚以上400枚以内」とか。

そう書いてあると、書き手の意識としては、「30枚以内とあっても、まさか10枚でまとめちゃうわけにはいかないしなあ」とか「100枚ぴったりじゃボリュームないし、最低300枚は書かないと長編は単行本化の可能性があるんだろうから・・」などと、向こう(出版社)の都合まで裏読みするわけです。

つまり、その小説本来の「書かれうるべき長さ」ではなく、「相手方が書いてほしい(または勝手にそうであると思いこんでいる)長さ」に合わせてしまうことをやる。

僕の場合、短~中編が多いので、現在のメジャーな各種新人賞の長編重視の規定においては、普通に書いていくと当然ながら枚数不足に陥ることになります。
そうすると、例の似て非なるフラッシュアイデアを「神の声」とばかりねちねち差し込んでいくわけです。

そうして出来あがった小説って…やっぱり良くないです。後で自分で読んでも、「あれ~、こんなはずじゃなかったのになあ」となっていて、そんな感じのものを応募しても結果も当然よくありません。
本当、ひらめいた時ほど要注意。
それは今の小説の中で使えるのか、それとも「新たな小説」として語られたがっているものなのか、しばらく頭の隅に寝かせて熟成してから、改めて声を聞いてみることです。

これは僕なりの経験則です。

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