ムック本のような。フリーペーパーみたいな。
そんなリアル雑誌が作れたらなあと。
例えば、自分の短編集が書籍化(電子書籍ではなく、リアル書籍として)するとしても、どうも従来のハードカバーで書店の文芸コーナーに並んでいるようなイメージがとんと湧いてこなくて。
一つ一つの短篇が、その短篇に合わせた書体であったり、文字の配置であったり。
一つ一つ、違った挿絵であったり、写真であったり。
それも有名な方というより、アマチュアかもしれないけれど、僕の小説を気に入ってくれて、とびきり素敵なイラストを描く絵描きさんや、とびきりムードのある写真を撮るカメラマンさんに協力をいただきながら。
そうして出来上がった、ファッショナブルな短篇小説のムック本。フリーペーパー。
タウンワークとか旅行のパンフなんかと並んで、駅や書店のラックに刺さってて。
通勤通学のついでに手にとってもらう、みたいな。
1ページずつ、短い小説を読みながら、ぼんやり写真やイラストを眺めていたら、ちょっとだけ、本当に少しだけだけれど、忙しない日常を、憂鬱な生活を忘れられるような。
でもそのムック本みたいな、フリーペーパーみたいな本は、いつ発刊されるのも決まっていなくて。たまたま短い小説と、絵描きさんと、写真家さんとが意気投合した時だけ発刊される、偶然の産物みたいな感じで。
そういえば、そんなのあったなあ。あれ、最近見ないけれど、どうしたのかなあ。結構、格好良くて、洒落てて、面白かったよなあ。また次あったら、読みたいんだけどなあ。どっかにないのかなあ。と記憶の片隅にいつまでもこっそり残ってる、みたいな。
僕の今の理想は、そんな感じの出版物です。多くのアーティストの方々と、小説を通じてコラボしてみたいなあ、と。自分の小説のイメージを描いて欲しい、とか、写真撮ってとか、かなり自分勝手ですけどね。
いつかでいいから、そんなムック本みたいな、フリーペーパーみたいなもの、作ってみたいのです。
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