とある純文学作家との一夜。

一昨日、小説家の方とお酒を飲む機会がありました。

その方は、僕が若い頃からずっと憧れていた文芸春秋の、とある文学賞を見事射止めた方でした。偶然ネットで僕のサイトを覗いていただき、小説を気に入っていただけたことがご縁で、お付き合いするようになって。と言っても、実際に会うのは今回が初めてでした。

とにかく、たくさんお酒を飲んで、たくさん話をしました。
年齢は僕よりいくらか若いけれど、小説家らしく話しもwitに富んでいて、屈託ない方で。
ごくごく普通のサラリーマン生活しか送っていない人間にとっては、文芸の世界で生きている方の話はとても刺激的で、羨ましかった。
ただ、一方で、賞を受賞したからといって、それだけで安泰な人生を送れるほど今の純文学の状況は楽ではない、ということがとても良く分かりました。
これは純文学に限らず、文筆業やコンテンツ産業全体に言える話なのかもしれません。

供給過剰なのか、構造の問題なのか、「知的産業」自体の価値があまりにも買い叩かれ過ぎていて、専業作家ではよほどメジャーでないと厳しいということが理解できました。

僕が夢にまで取りたいと思っていた文学賞を受賞した方でさえ、そうなのです。
これはまともにぶち当たっていたら、身も心も疲弊してぼろ雑巾のように干からびていくだけだな、と。いつしか僕が「文学賞をとること」に拘らなくなった選択は間違ってはいない、ということが裏付けられた感じがして、実はショックではあったけれど、少しほっとする気持ちもありました。

電子書籍の個人出版は、そうした作家になるための従来の「王道」とは違った道です。そして、今電子書籍を通じた新しいビジネスモデルが、プロもアマチュアも関係なく、「読み手」が作品を選択し、創り上げることさえできる仕組みが次々に登場しています。

小説家が業として「食べられるか、食べられないか」は抜きにして、僕はその波に身を投じ、これからどのような展開や結末が訪れるのか、ここまでWEBに出張ってきた以上、一緒に体感していきたいと思っています。

本当に、本当の夢は、いつか「WEB小説」から、「芥川賞」作家が登場すること。
また近いうちに、そんな話でしこたまお酒を飲んでみたいな。

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