告知の通り、本日アマゾンにて、標記短編集の販売を開始しました。
これまでの超短編小説集よりもタイトル数は少なめですが、硬軟入り乱れた、多彩な風合いを感じてもらえる短編集になったのではないかと思ってます。
今現在の、自身の持てる力の全てを出し切った小説集ですので、是非ご一読ください!
◆超短編小説集『愛玉』
【収録作品】(全10編) (約75,000字/平均読了時間 1時間30分)
1. 愛玉
2. 奇痒譚
3. バレンタイン騒動
4. 壁画の娘~銀座ライオンの恋
5. 気の毒な老人
6. 名刺奇聞
7. 男と女が再びホテルで会う理由
8. 『マアクンとコウクン』
9. 螺子(ねじ)
10. 愛のミステリーツアー
【書き出し】
かつて、愛は高級品だった。庶民が手を出せるものではなく、お金持ちだけが買える贅沢な代物だった。従って、我々が日常生活で目にする機会はなく、過去に愛を所有したことがあるのは、たった一度だけ、結婚したての頃だった。箪笥やら家電やら布団などの妻の嫁入り道具の一つに、愛は混じっていた。妻に聞いても、間違いなく買った記憶はあると。(超短編小説「愛玉」)